広報担当の北海道脳神経外科記念病院の横山です。
以前重症率の余波ということで回リハ病棟のことを書かせていただきました。
今回はその時により感じたことを書きたいと思います。
「食事と排泄と睡眠」
回復期リハビリテーション病棟は、「リハビリテーション」という名がついているように、リハビリテーションが主です。
ただリハビリテーションの効果を効率良く発揮させられるようにするためには、最低限 「食事と排泄と睡眠」が安心して十分に出来ているということが前提となります。
当たり前に思うかもしれませんが、重症率か上がったことでこの3つを十分に実施してもらうことが以前よりも難しくなってしまったのです。
①経管栄養から食事への移行が、スムーズにできなくなっています。リハでいくら嚥下訓練して改善しても、病棟のマンパワー不足等で移行にストップがかかってしまうことも少なくありませんでした。咀嚼して食事をするということで、ただエネルギーを摂取するだけではなく、咀嚼という行為が脳への刺激になって覚醒アップを促す効果も期待できると思います。
②排泄障害や介助量の問題等で、バルーンカテーテルを挿入したまま回リハ病棟に転棟して、抜去することになり、そこから尿測、残尿測定、トイレ誘導などここでもマンパワーが必要になります。特にトイレ誘導では重症患者様の増加に伴い、単純に介助量が増大して大変ということも増えています。
③夜間せん妄、認知低下による声出しや不眠等の患者様が増え、それに伴い同室や隣接の部屋の患者様までに影響が出てしまうことも多くありました。
このようなリハビリ効果を出す上での、準備から難しくなってしまいました。質を上げる前に、まずは病棟という基盤を今一度整えられるようにも活動していきたいと考えています。
どなたかのご参考になれば幸いです。