北海道脳神経外科記念病院の横山です。
重症率増加の余波ということで、重症率というのは回復期リハビリテーション病棟では今年度の診療報酬改定で、回リハ病棟入院料1の重症率が3割から4割へと引き上げになりました。しかし、人員増員要件については触れられていませんでした。
当院は40床なので、12名→16名と4名の重症患者の増加は、正直介助量は増えるだろうなという予測していた程度でした。しかし、現状は予想を遥かに超えて大変な状況となりました。
リハビリ的に言えば、予想通り介助量が多くなり、なかなかリハビリが積極的にできない患者様も受けなくてはならない状況となりました。ただそれ以上に看護部への負担が予想を超えて増え、転倒や転落も増え安全を保つことも難しい状況になってしまいました。その予防としての抑制も増えてしまいました。そしてなんと言っても食事介助の患者様が増えてしまい、マンパワー不足が顕著に問題となってしまいました。
現在当院のリハビリは早出遅出等の体制はとっていません。もちろん9時から17時までの間では協働しており、その量は増えたと思います。
ただ朝、夕の時間帯の問題は解決できていません。
本来であれば、13:1以上の看護師や助手で手厚くできれば良いのですが、経営上の問題からなかなか簡単にはいきません。
回復期リハビリテーション病棟はもちろんリハビリテーションが重要な病棟ですが、その前提には、「睡眠」、「食事」、「排泄」等がしっかりなされていなけばリハビリテーションの効果を十分に発揮することはできません。
各々の職域があり、線引きはもちろん大切なことですが、正直今年度の重症率の引き上げの現状をみると、病棟の管理者としてはそういうことも言っていられない状況になってきています。
当院では昨年回リハ病棟で働くスタッフ全員にアンケート調査をして、貴重なご意見をいただけました。今年度の現状と貴重な声を基に、院内での対策の検討・交渉、院外への発信(情報共有)していきたいと思っています。
どなたかのご参考になれば幸いです。