広報担当の北海道脳神経外科記念病院の横山です。
3月13日に第3回通常総会、第7回研修会を実施しました。
今年の通常総会は会員の皆様にもご参加いただきまして(委任状含めて)、無事に開催出来ましたことをこの場をお借りしてお礼申し上げます。
また、第7回研修会は3施設に加えて、新たに新さっぽろ脳神経外科病院の先生にもご参加いただくことができました。お忙しい中、誠にありがとうございました。
今回の研修会のテーマは、「脳卒中重症症例の評価と治療」としまして、重症症例の評価や治療を一症例を通して議論しました。
脳卒中の症状は多岐に渡りますが、治療を行う前提で、特に重症症例であれば問題点に対してどう優先順位をつけるかということが非常に難しい作業であると思われます。
その中でも今回は、座位獲得に向けての「姿勢制御」に対しての優先順位のディスカッションを施設間で実施していきました。
特に当研究会の代表の小野が臨床で非常に重要と考えている姿勢制御を構成する7要素については、今後の研修会においても非常に重要となる指標になったのではないかと思われます。
<姿勢制御に関する7要素>
①筋骨格系要素:関節可動域、筋の特性、生体力学的な関係
②神経系の要素:筋を神経筋系おn協同収縮系に組織化する運動処理過程
③個々の感覚系:視覚・前庭感覚・体性感覚などの組織化と結合からなる感覚過程
④感覚戦略:感覚をマッピングして姿勢制御に対する予測と適応の過程(姿勢制御に対する認知上の影響)
⑤予測機構:過去の経験と学習を基礎として姿勢要求に対する感覚系と運動系をあらかじめ調整する
⑥適応機構:運動課題と環境要求に対する感覚系および運動系を修正すること
⑦身体表象(身体図式):各身体部位と環境に関する認識
当研究会としましては、この7要素を姿勢制御の共通言語として確立していき、当研究会の大きなテーマでもある「施設間のズレ」ということに対してわかりやすく各研修会で議論していければと思います。
最後になりますが、来年度の研修会もweb研修が中心となる予定です。
まだまだ当研究会としても試行錯誤中ではありますが、北海道の神経理学療法を少しでも盛り上げていけるように頑張っていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します。