私はゴルフをやめて、ゴルフスイングを始めてしまった

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広報担当の北海道脳神経外科記念病院の横山です。

 

「私はゴルフをやめて、ゴルフスイングをはじめてしまった」

先日、第21回日本神経理学療法学会サテライトカンファレンス埼玉に参加させていただいた際の中の言葉です。

 

私もゴルフをたしなむ身として、PTとしてもとても興味深い言葉でした。

 

私たちはリハビリとして日々、身体の動きに焦点をあてて、指導することが多いと思われます。

歩行訓練中に身体の動きを意識するというのは、「自分に意識が向いた状態=内部意識」で、歩行して向かう場所(目的)は自分の外部と考えられ、「自分の外に意識が向いた状態=外部意識」と考えられます。

 

では、内部・外部意識どちらのほうが有効なのでしょうか。

それはゴルフの世界だけではなく、多くのスポーツの中でもエビデンスが証明されており、外部意識のパフォーマンスが内部意識を上回ったという結果が示されています。

 

要は、「外部意識」のほうが動作自体のを自動化や無意識下しやすいために、パフォーマンスが向上されやすいということではないでしょうか。

 

「ゴルフをやめて、ゴルフスイングを始めてしまった」

 

臨床ではついついPT側が主になってしまうこともあり、当初の患者様の目標であった「家に退院するために1人で歩けるようになりたい」ではなく、いつの間にか、「正常に近い歩きを獲得する」ということに重きをおいてしまうことがあるため、改めて気をつけなければいけないなと感じました。